ウティ・ポシデティス原則とは

ChatGPT

\*\*ウティ・ポシデティス原則(uti possidetis juris)\*\*とは、国家が独立する際、原則として独立直前の行政境界をそのまま国際的な国境として引き継ぐ、という国際法上の原則です。ラテン語の uti possidetis は「あなたが現に所有しているとおりに」という意味に由来します。

この原則の目的は、独立に伴う領土紛争を抑制し、新国家の領域を確定することにあります。特に、植民地支配から独立した国々の間で重要な役割を果たしてきました。

### 1\. 原則の仕組み

例えば、ある植民地が独立前にA・B・Cの3つの行政区に分かれていたとします。独立後、それぞれが国家となる場合、原則として独立前の行政区画の境界が、そのまま国家間の国境になります。

重要なのは、民族の分布、住民の希望、歴史的な領有権の主張などに基づいて、独立時に国境を一から引き直すことを原則としない点です。

ただし、行政境界のどこが法的に確定していたのか、当事国間で別の合意が存在するかなどによって、具体的な適用結果は異なります。また、これはあらゆる独立・国家承継に無条件で適用される絶対的な規則ではありません。

### 2\. 国際司法裁判所による位置づけ

この原則の重要な判例が、国際司法裁判所(ICJ)の1986年「ブルキナファソ対マリ国境紛争事件」です。

ICJは、独立時の行政境界を国際国境へ転換する原則として、ウティ・ポシデティス原則を確認しました。また、領域主権の判断では、現実の支配状況(実効性)よりも、法的権原を優先することを明確にしました。

ここで重要なのは、現実に支配していることと、法的にその領域を領有する権原があることは別問題だという点です。実効支配は証拠になり得ますが、それだけで法的権原を覆せるとは限りません。