姿勢の件はさておき、備忘のため書き抜いた部分を紹介しとく。

*漫然と繰り返さない*

 未熟な人の練習は次のようになりがちだ。あるパッセージをむやみにくり返し、何度も間違いを重ねる。
そして11回目にようやく正しく演奏できると「さあ、できた」と言って別のことに移ってしまう。
だが、10回間違いをくり返したあとで1回正しく演奏できたからといって、いつでもきちんと演奏できることにはならない。その逆だ。

 くり返すと、どうしても癖が身についてしまう。あるパッセージをどう演奏するか試行錯誤しながら適当に10回くり返したとすると、
混沌としたやり方が染みついてしまい、そのパッセージを理解したあともなかなか消えてくれない。
実際、イメージがはっきりしないまま通し練習をしていると、頭の中に乱雑なパターンが出来上がってしまい、
それを正しいものに置き換えるにはうんざりするような作業が必要になる。
さらに、くり返しのしすぎは疲労のもとで、故障の主な原因になる。

 くり返す前に、必ず解釈とテクニックの地図を作ること。それから、すでに述べたとおり3回くり返そう。
間違えずに3回演奏できるようになったら別のセクションに移り、セクションをつなげて大きな構造にしていこう。
(複雑なパッセージの場合は、念を入れて5回くり返すといい)。
何より大切なのは、不正確な通し練習を絶対にしないことだ。1回目でうまくいかない点があったら、
そのパッセージを最初からやり直すのではなく、問題を特定して解決しよう。

 こうして細心の注意を払ってくり返すときに、間違いを恐れてはいけない。
誰だって間違えることはある。間違いも、賢く対応すれば成長の糧となる。
頭の中の地図の誤りに気づかせてくれるからだ。
後ほど改めて述べるが、実は、間違いや問題点は大切なことを教えてくれる貴重な存在なのだ。
だが間違いをくり返すのはばかげている。
自分が漫然とくり返していることに気づいたら、いまやっていることをいったん止めて、体制を立て直そう。
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