月1億回閲覧「リアルサウンド」編集長が語る、音楽情報サイトの今:中日新聞Web
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ライブや取材に行きやすい道玄坂にあるオフィスでは、10人近くがパソコンに向き合っていた。「社員は全部で27人。編集や企画が主な仕事で、転職組も多いですね。ほかに150〜200人くらいの外部の書き手に協力してもらっています」。統括編集長も兼ねる神谷弘一代表はまず、出稿の舞台裏を教えてくれた。

10代で英国のロック、特にマンチェスター発のバンドに魅せられたという神谷さんは元々、音楽雑誌「ロッキング・オン」の編集者だった。「ネットは速報性、時事性が求められる。でも、決定的に違うと感じたのは読者数だった」。どうしたら題材を深掘りしつつ、多くの人が楽しめるか、バランスを探ってきた。

10年代前半の音楽情報サイトはニュース記事が多かったため、レビューやインタビューといった読み物を追求。サイトは右肩上がりに成長してきた。編集部の独自視点も大切にする。CDの売り上げランキングだけでは世間の人気ぶりが見えにくくなる中、ライブの集客数ランキングを最近始めたのも、その一例だ。
下がる広告料

しかし近年は、ネットメディアも「厳しい時代になってきた」という。収入の柱である広告料の単価が下がる一方、サーバーの費用は大幅な値上げが続く。ユーチューブやティックトックなど、文字より動画コンテンツに視聴時間を費やす人も増えてきた。「私たちのような独立系のサイトが、大手企業の傘下に入るケースが増えている。以前のビジネスモデルでは通用しない。経営の多角化が必要」。音楽以外にも手を広げ、総合カルチャーサイトにしてきたのはその一環でもある。「PR」と明示して掲載するアーティスト側とのタイアップ記事も増やしている。サブスクリプション(定額利用)化も検討課題だという。