マルクスを含め、ヘーゲル左派の人々にしても、その言説に
よって身の危険が生じるからこそ、匿名で言論を発表したり、
亡命しなければならなかったわけで、時代が変わったところで、
確立されている支配的な既得権益を脅かすような活動に
積極的にかかわったとすれば、まったく同じように自らの
身を危険に晒すことになる。人の性質が変わったわけでは
ないのだから、当然のことだ。その程度の現実を認めること
ができない人間が、いくら哲学を論じてみたところで、
先生に褒めてもらうためのお勉強を教室でやっているのと
変わらない。