図表 3 柄谷行人『交換様式X』[+α]
      見返り   見返りなし
      ___________
     |B再分配 |A互酬  |
知り合い |(略奪と | (贈与と|
     | 再分配)|  返礼)|
     |_____|_____|
     |C商品交換|D    |
見知らぬ人| (貨幣と|  X  |
     |  商品)|     |
     |_____|_____|

出典:柄谷行人著『世界史の構造』(岩波書店)

 柄谷さんの交換モデルに関する基本的な考え方というのは、次のようなものです。
「交換」ということを考えるとき、二つの方向性があります。一つは知り合いと
交換するか、見知らぬ人と交換するかという方向性であり、もう一つは交換の中で
見返りの関係になるかどうかという方向性です。見返りの関係とは、相手から何か
もらうことで自分も相手に与えるような等価交換の関係です。見返りの関係になら
ない交換には、無償で交換するとか、自由に分け合うというパターンがあります。
すると、次のように二つの方向性で四種類の交換モデルが生まれることになります。

A.知り合いと見返りの関係になって交換するパターン
B.知り合いと見返りの関係にならずに交換するパターン
C.見知らぬ人と見返りの関係になって交換するパターン
D.見知らぬ人と見返りの関係にならずに交換するパターン  

〜唐鳳『デジタルとAIの未来を語る』より〜