べネターの図式は、象限で表されていて、X(感覚を有する主体)
が、この世界に存在している場合は、苦と快はシンメトリーの
関係として表されるが、X(感覚を有する主体)が、この世界に
初めから存在しない場合では、この関係はアシンメトリーになる、
としている。

シンメトリーの方は、Scenario A(X exists)の中で、
Presence of pain(Bad) / Presence of Pleasure(Good)
という対称関係であるのに対して、

アシンメトリーの方では、Scenario B(X never exists)の中で、
Absence of pain(Good) / Absence of Pleasure(Not bad)という
非対称的な関係として表される。

つまり、X(感覚を有する主体)が初めから存在していない
Scenario Bのケースでは、苦は不在となるので、その評価は
Good(良い)になるのに対して、初めから存在していない時は、
当然、快も不在となるが、そのことへの評価をべネターは
Not bad(悪くはない)と表現している。

だから、べネターによる功利計算的な量による評価では、
存在しない場合の利得は、苦の無い状態 > 快のない状態となる
ので、その程度はニュアンスで汲み取るしかない。