我々の多くは、他のものを幸福にするために、意図しない苦しみを他者に強制することは悪いことだと信じている。しかし、これこそ出生のルーレットが行っていることである。例えば、ある赤ん坊は生まれて数日で痛みの中死んで行くだろうし、また別のものは生涯に渡る耐えがたい鬱病に苦しむだろう。これらの人々は、他のより幸福な人々が生まれて来られるようにするために生を強制されるのだ。

我々の世界はフィクションの世界であるオメラスよりはるかに悪い場所だ。他の全てのものの繁栄のために一人の子供に苦しみを強制するどころか、現実世界での出生は、残りのものに平凡からそれなりの人生を送らせるために、途方もない数の人々を苦しませている。

鬱病は、米国で1500万人の成人、すなわち米国の18歳以上の人口の6.7%に影響をあたえており、恐らくそのうちの結構な数が、生まれなければよかったと思っているだろう。...最良のオプションが自殺しかない一生に人々を強制的に送り出すことは、他のものが良い生活を送るために支払う代償としては大きすぎるものである。