ヤーノシュなどが指摘する共産国における政策はマルクスそのものに忠実だったという指摘はある意味マトを得ている。

マルクスが指摘した資本主義の問題点は資本主義の無政府性だったから国営化という資本主義の無政府性を完全に除去することはマルクスの分析に沿ったものだった。

しかし下部構造として経済的国営化をすると上部構造として国家主義となり、共産主義のコスモポリタニズムは骨抜きとなる。

これもマルクスの分析に従うと起こり得ることである。

マルクスはおそらくそうなり得ることに気づいてたから資本主義後の理想への道筋について多く語らず、社会主義の主体を国家にする国営化が資本主義の無政府性を克服すると明言もしなかった。

下部構造である経済的国営化は上部構造として国家主義を招く可能性があるからだ。