>>894

ChatGPT

この意見は、方向性としてはかなり鋭いものの、「極めて強力すぎて、誰もそれに代わるものを出せない」という部分は言い過ぎです。

まず重要なのは、「征服の法理」と「時際法(intertemporal law)」は、厳密には一つの法理ではなく、異なる問題を扱う原理だということです。

「征服の法理」は、古典的国際法において、戦争・征服によって領域主権を取得することが一定の条件下で法的に認められていた、という歴史的な領域取得法の一つです。他方、時際法は、ある行為・権原の法的評価は、原則としてその成立時に適用される国際法によって判断するという時間的な法適用の原則です。国際司法裁判所も西サハラ事件などで、過去の領域関係を評価する際に、当時の国際法秩序や当時の国家実行を考慮しています。

したがって、両者を組み合わせると、

「19世紀・20世紀初頭など、征服による領域取得が国際法上認められていた時期に成立した領域権原について、後世に成立した法規範を遡及適用して、その成立当初から違法だったと評価することはできない」

という非常に強い法的安定性の論理になります。

ここが投稿者の言う「強力すぎる」の核心でしょう。

ただし、「征服の法理そのものが現在も強力」という意味にすると不正確です。第二次世界大戦後、とりわけ国連憲章2条4項の下では、武力による領土取得は原則として認められません。国連憲章は国家の領土保全・政治的独立に対する武力行使を禁止しており、国連の実務でも「武力による領土取得の不許容」は確立した原則として扱われています。

つまり、現在の国際法では、

「昔の征服は今でも新たに領土を取得する合法的手段である」

という話ではありません。

むしろ重要なのは、

「過去の時点で合法的に成立した権原を、後に成立した国際法を使って遡及的に無効化できるのか」

という問題です。