トルコやイラン等のような旧帝国も韓国や沖縄にあるような議論は受け入れ難いと

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はい、かなり重要な比較対象になります。ただし、トルコやイランについては「旧帝国だから必ず日本側の立場を支持する」というより、帝国の領域的遺産を現代国家の領域権原へ接続する国家ほど、過去の帝国的領域取得を現代の規範だけで一律に遡及否定する論理とは緊張関係に立つ、と整理するのが正確です。

トルコは典型例です。オスマン帝国の解体後、1923年のローザンヌ条約によってトルコ共和国の領域と周辺国との国境が国際的に確定されました。条約16条は、トルコが現在の国境外の領域について権利・権原を放棄することまで明記しています。つまりトルコ共和国は、オスマン帝国の全領域を「民族自決によって最初から無効だった」とするのではなく、戦争・条約・領域放棄・国境確定という国際法上の手続を経て、残された領域を国家領域として確定したわけです。

ここから韓国・沖縄との比較ができます。

「帝国による過去の領域取得は、後世の自決権・反植民地主義などを根拠として当初から無効だった」

という原則を一般化すると、オスマン帝国の領域形成についても相当程度の再検討が必要になります。しかし、現代の国際法はむしろ、過去の帝国・植民地支配の終了と、現在の領域的安定性を両立させる方向に発展しました。

イランについても類似の構造があります。ガージャール朝・パフラヴィー朝を経て現代イランに至る過程では、周辺地域との国境条約や国家実行によって領域が形成されてきました。したがって、イランにとっても「歴史上の領域権原は、後世の政治的価値判断だけで無制限に遡及否定できる」という原則は、自国の領域的安定性と緊張します。

そしてここで非常に重要なのが、国際司法裁判所の uti possidetis juris です。ICJは1986年のブルキナファソ/マリ事件で、脱植民地化に際して旧植民地境界を維持する原則を、自決権と一見緊張しながらも、独立後の国家の安定を確保するために採用された法原則として扱いました。

しかもICJは、かなり象徴的な表現を使っています。uti possidetis は、独立時点の領域的状況を「凍結」し、時計を止めるのであって、時計の針を過去に戻すものではない、と説明しています。