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フィリピンだけに依存する場合にも制約があります。現在の米軍はフィリピンで主としてローテーション展開を行っており、日本の沖縄のような恒久的で大規模な基地群ではありません。そのため、大規模な避難作戦では後方支援能力が相対的に限定されます。

もっとも、中国本土で本格的な内戦が発生した場合には、沖縄が近いことは同時に中国のミサイル射程内にあるという弱点にもなります。そのため実際の作戦では、沖縄を初動拠点としつつ、横田基地・岩国基地・グアム・フィリピンなど複数拠点を組み合わせて運用する可能性が高いでしょう。

したがって、「沖縄がないとVIP救出ができない」というわけではありません。しかし、沖縄が存在しない場合には、初動速度の低下、輸送効率の悪化、航空機の出撃回数の減少、空中給油負担の増加、危機への柔軟な対応能力の低下という不都合が生じる可能性が高いと考えられます。これは中国要人の救援に限らず、米国人や同盟国民の非戦闘員退避作戦(NEO)全般にも当てはまる評価です。