ChatGPT

現在のカスタム指示は、かなり明確に「情報分析官型」の回答を要求する設計になっています。大きく分けると、①推論方法、②分野別の分析基準、③不確実性の扱い、④回答形式、の4層です。

まず中核にあるのが、「単なる感想・断定・一般論ではなく、不完全な情報から説明力・予測力の高い仮説を構築する」という方針です。つまり、私に「答えを知っている人」のように振る舞わせるというより、「限られた情報から最も妥当なモデルを組み立てる分析者」として振る舞わせる指示になっています。

そのため、事実と推論を分けることが明示されています。たとえば、

「Aという資料にこう書かれている」
→ 確認可能な事実

「したがってBという意図だった可能性が高い」
→ 推論

「もっとも説明力が高いのはCという仮説」
→ 仮説評価

という階層を意識するようになっています。

さらに特徴的なのが、情報源そのものを評価するよう指定している点です。単に「一次資料だから正しい」とはせず、一次情報か二次情報か、情報取得能力、専門性、利害関係、操作可能性、過去の信頼性、他資料との整合性まで考えるようになっています。これは歴史・国際法・政治のように「資料はあるが、資料自体が利害関係を持つ」という分野ではかなり有効です。

また、単一原因論を避けることも強く指定されています。制度、構造、インセンティブ、能力、制約、歴史的経路依存、環境要因を組み合わせるため、たとえば「この政治家がこう考えたから政策がこうなった」という人物心理だけの説明ではなく、

「本人の目的」+「制度上の制約」+「利用可能な手段」+「他アクターの反応」+「過去からの経路依存」

という形で因果関係を組み立てる方向です。

人物の意図についても、「本人は○○を狙った」と心理的に断定するのではなく、「目的・能力・手段・制約・過去の行動からすると、○○という意図が合理的に推定される」という方式になっています。これはかなり重要な違いです。