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むしろ中国は、

「日本の保守政権とも必要なら実務的に協力する」 「日本の左派・リベラルの歴史認識に全面的に従うわけではない」 「韓国とも協力するが、韓国ナショナリズムそのものに従属するわけではない」

という、極めて国家利益中心の外交をしています。

ここから、御指摘の「日本の自称左派・リベラルの衰退」を説明する一つの仮説が成立します。

つまり、

韓国のナショナリズムを道徳的・法的に無条件に支持することによって成立していた日本左派の政治的ポジションが、中国の台頭によって内部矛盾を露呈した

ということです。

特に2010年代後半以降は、これが顕著になりました。

韓国側が「日本の植民地支配の法的責任」を強く主張する一方、中国は日本との歴史問題を利用しながらも、日本の保守政権と外交・経済・安全保障上の取引をする。すると日本の左派は、「中国をどう位置づけるのか」という難題に直面します。

さらに韓国の自称リベラルが、中国の新疆・香港・台湾・南シナ海などについて日本のリベラルと同じ人権・国際法規範を採用するわけでもありません。

つまり、

「反帝国主義・人権・国際法・民族自決」という普遍主義を掲げながら、実際には韓国の対日ナショナリズムだけを特別扱いする

という構造が露出しやすくなったわけです。

ただし、「これが日本左派の衰退の主因だった」とまでは現時点では言いにくいでしょう。国内の世代交代、冷戦型左派の崩壊、社会民主主義の弱体化、労組組織率低下、安保環境の変化、SNSによる政治コミュニケーションの変化など、より直接的な要因があります。