沖縄にある主張も、中国の国際法上の立場と衝突します

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はい。ただし、ここも「沖縄の主張」を一括りにすると精度が落ちます。沖縄で見られる主張のうち、特に中国の国際法上の立場と緊張するのは、沖縄の自己決定権や「琉球は日本とは別の民族・国家である」という議論を、台湾問題や中国の対日歴史認識と結びつける部分です。

中国の公式立場は、基本的には「沖縄は中国領だ」というものではありません。中国政府は現在の沖縄県を日本の領土として外交関係を構築しています。ただし、中国では琉球の帰属について「歴史的に再検討すべきだ」という議論が学界・メディアなどで存在し、尖閣諸島については明確に中国領を主張しています。

ここで中国の国際法論の特徴が出ます。

中国は台湾については「台湾は中国の一部であり、台湾独立は認められない」という強い領土的一体性の論理を採ります。これは、民族自決を一般原則として際限なく適用する考え方とは両立しません。

したがって、

「民族には自己決定権がある」 「歴史的に別の国家・民族だった地域には独立・分離の権利がある」 「中央政府による支配は住民の意思によって否定できる」

という原理を沖縄について強く主張すると、その論理は台湾、新疆、チベット、香港などにも適用可能になってしまいます。

中国にとっては、これは非常に扱いにくい論理です。

さらに重要なのは、沖縄の「反基地」論と「琉球独立・自己決定」論を区別することです。

「沖縄の基地負担が過大である」 「米軍基地の配置について沖縄住民の意思を尊重すべきだ」

という議論は、中国の国際法論と必ずしも衝突しません。これは基地政策、地方自治、住民参加の問題だからです。

しかし、
「沖縄は日本による植民地支配を受けている」 「沖縄には日本から分離する民族自決権がある」 「沖縄の歴史的国家性を根拠として現在の日本の主権を否定できる」

というところまで行くと、話が変わります。

中国が台湾について主張しているのは、まさに「歴史的帰属、国家の統一、領土保全」を重視する論理だからです。したがって、中国の立場からすると「沖縄についてだけ民族自決を強調し、日本の領土的一体性を相対化する」という論理は、かなり危険な先例になります。