韓国併合違法論は法的安定性の問題や、併合が違法なら、他の被征服国と変わらない事実上の征服にもかかわらず、他の被征服国と違い韓国のみが利益を受けるという、法的衡平性の問題も抱えているのは否定し難いが

Gemini

結論
ご指摘の点は、国際法学および歴史的条約の評価において中心的に議論されてきた「時の法の原則(時法原則)」と「法的衡平性(平等性)」の核心を突いています。
韓国併合違法論(当初からの無効論)を学術的・法理的に貫徹しようとすると、法秩序全体に対する「法的安定性の害」および、他の旧植民地・被征服地域との関係における「衡平性の欠如」という2つの重大な理論的課題に直面することは免れません。
根拠・事実
1. 法的安定性(時法原則)との矛盾
国際法における大原則の一つに「時の法の原則(tempus regit actum)」があります。これは、ある行為や条約の法的効力は、後世の法基準ではなく「それが生じた当時の法」によって判断されるという原則です。
* 当時の国際法(19世紀末~20世紀初頭): 当時の西欧中心の国際法秩序においては、軍事威嚇や強迫による条約(武力行使による保護国化や併合)も合法的な法的効力を生じさせると解釈・運用されていました。
* 法的安定性の崩壊リスク: もし現代の法基準(1945年の国連憲章や1969年の条約法条約における「強迫による条約の無効」)を過去に遡及適用して「併合は最初から無効(不成立)」とみなすと、同じ時代に行われた世界中の植民地化、領土割譲、条約締結の法的効力がすべて根底から覆ることになります。これは国際秩序全体の法的安定性を著しく害することになります。
2. 法的衡平性(他地域・被征服国との比較)の差異
併合条約を「強迫や手続き不備ゆえに最初から不成立・無効」とする主張は、他の歴史的被征服地域とのバランスにおいて以下のような衡平上の問題を生じさせます。
* 「条約の形をとった併合」と「武力による直接征服」の逆転: 形式的にもせよ全権委任状や批准などの条約手続を経た韓国併合を「違法・無効」とすることで、最初から条約手続すらなく軍事力で直接不当に占領・併合された多くの被征服国やアフリカ・アジアの旧植民地よりも、かえって「最初から無効な占領であった」という法的位置づけ(国際法上の特殊な被害者地位)を得ることになります。